飛騨高山で出会った、甘さに驚いたかぼちゃとりんごの旅

旅行

飛騨高山というと、
観光地としての印象が強いですが、
私が訪れた目的は少し違います。
目当ては、地元の朝市で手に入る「宿儺かぼちゃ」と、
そこでしか買えないという“幻のりんご”
このふたつの食材を求めて日帰りで訪れた旅は、
思いがけず心に残る時間となりました。
旅の途中で出会った味、町並み、
人の優しさを含めて、このブログに記しておこうと思います。


高山の朝市へ、かぼちゃとりんごを探して

飛騨高山にはふたつの朝市がありますが、
私が足を運んだのは「宮川朝市」
宮川沿いに軒を連ねる屋台では、
地元の野菜や加工品、お菓子、民芸品などが並び、
観光地でありながら生活の匂いがしっかりと残る場所です。
この朝市での一番の目的が、「宿儺かぼちゃ」と、
ここでしか出回らない特別なりんごでした。


宿儺かぼちゃとの出会い

宿儺かぼちゃ(すくなかぼちゃ)は、
飛騨地方で古くから栽培されている在来品種。
見た目はヘチマのように細長く、表面は濃い緑で筋が入り、
一見するとかぼちゃには見えないほど独特な姿をしています。
初めて目にしたときは「これ本当にかぼちゃ?」と驚きましたが、
売り場のおばあちゃんにすすめられて購入してみることに。

かぼちゃスープにして食べてみた

自宅に持ち帰って、さっそくスープにしてみると、
あまりの甘さにさらに驚かされました。
調味料はほとんど使っていないのに、
まるで栗や焼き芋のような自然な甘さが口いっぱいに広がり、
まろやかな舌触りで何杯でも飲めてしまいそう。
「味付けなしでいいかぼちゃなんて、そうそうない」と
思っていた自分には衝撃的な出会いでした。
しかも煮崩れしにくく、
スープ以外にも炒め物やサラダにも使えそうな万能選手。
あのかぼちゃに出会えたのも、この旅の収穫のひとつです。


高山でしか買えない、特別なりんご

宿儺かぼちゃと並んで、
今回のもう一つの目的だったのが「高山のりんご」。
このりんごは、地元の方いわく、
ここでしか売っていない、他の地域には出回らないりんご」
市場に流通しない、まさに“朝市での出会い”を大切にした果物です。

20個以上まとめ買い

そんな特別なりんごならと、
思い切って20個以上まとめて購入。
見た目はとても素朴ですが、ひと口食べた瞬間、
濃厚な甘みがじんわりと広がり、驚きとともに顔がほころびました。
蜜が詰まっていて、香りも良くて、どこか懐かしい味。
都会のスーパーではなかなか出会えない、
自然のままの美味しさがありました。
友人や家族に分けると、
みんなが「これ、どこで買ったの?」と聞いてきます。
高山まで買いに行ったかいがあったと、しみじみ思いました。


飛騨牛と幻の高山バーガー

せっかく高山まで来たのなら、飛騨牛も欠かせません。
お昼には地元の定食屋で飛騨牛のステーキ定食をいただきました。
柔らかく、脂がくどくないのにジューシーで、
噛むほどに旨みが広がる感覚はさすがの一言。
あたたかいごはんと味噌汁と一緒に食べることで、
旅の満足度がぐっと上がります。

高山バーガーはもう食べられない

さらにもう一つ、記憶に残っているのが「高山バーガー」。
以前、高山の町中にあった小さなハンバーガー店で、
飛騨牛を使ったパティが自慢のご当地グルメでした。
肉の旨みがしっかり詰まったバーガーで、野菜も新鮮、
バンズの焼き加減も絶妙で「もう一度食べたい」と思える逸品でした。
ですが、そのお店は残念ながら閉店してしまい、もう食べることはできません。
だからこそ、あの時に食べておいてよかったと今でも思います。


高山の空気、町のあたたかさ

朝市を歩いていると、
出店しているおばあちゃんや地元の人が気軽に声をかけてくれます。
「これ、甘いから食べていって」「寒くないかい?」
そんな何気ないやり取りに、町のあたたかさを感じました。
観光地なのに、人との距離が近い。
商売っ気よりも、地元を知ってほしいという想いが伝わってくるのが、
高山の良さだと思います。


また買いに行きたいと思える旅

今回の高山への旅は、
いわゆる観光ではなく「買い物をしに行く」旅でしたが、
それだけでも十分に心が満たされました。
美味しい食材との出会い、人とのふれあい、
そして帰ってからの“おいしい余韻”。
宿には泊まらず、
日帰りでもこんなに豊かな体験ができる場所は、なかなかありません。
またかぼちゃとりんごを買いに、季節を変えて訪れたい。
そんなふうに思える旅でした。

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